一博は、心臓が飛び出すくらいビックリした。

紗季が自分から唇を重ねて来るとは、思ってもいなかった。


紗季の唇の柔らかさにメロメロになり

ちょっぴりしょっぱくてちょっぴり甘い味がする。

瞳を閉じた紗季の顔を物凄い至近距離で見つめていた。


紗季が思いっきり首に回した腕に力を入れて

一博の胸に、紗季の胸の柔らかさや大きさ温かさが伝わる。


紗季に思いっきり女性を感じた。

けれども、一博は固まったまま動けないでいた。

自分の予想の範囲外の行動を紗季にとられて

頭が身体がフリーズしてしまっていた。


紗季は、心の底から一博と唇を重ねられて

嬉しくて堪らなかった・・・。


紗季の心の中に、小さく生まれた淡い恋心に

感謝の想いを込めて、勝手に身体が動いていた・・・。


今迄、いろんな沢山の男とキスをしてきたが

心の底から後悔していた・・・彼と初めてキスしたかった・・・。


何故だかそんな想いが身体の奥から込み上げてきた・・・。

一博とキスをして初めてそんな想いにかられた・・・。


キスをしている時間が物凄く長い時間に思えた・・・。

まるで、時が止まっているかの様に・・・。